STUSSY(ステューシー)の古着は、タグの地色を見るだけでおおよその年代がわかる。黒タグなら1980年代、白タグなら90年代前半、紺タグなら90年代中盤〜後半、銀タグなら2000年代初頭。この4色の順番さえ覚えれば、古着屋の店頭で迷うことはほとんどない。さらに「SIZE」の文字や「MADE IN U.S.A.」表記の有無を見れば、同じ色のタグでも前期と後期を切り分けられる。この記事では、STUSSYのタグで年代を見分ける5つのポイントを早見表と手順つきで整理した。

先に結論:STUSSYのタグ年代判別 3つの要点
- タグの色は黒→白→紺→銀の順。この順番を覚えるだけで、大半の個体は時代帯に振り分けられる。
- 「SIZE」の文字があれば白タグ期(90年代前半)、消えていれば紺タグ期(90年代中盤以降)。
- 「MADE IN U.S.A.」は2002年までタグ下部に残り、2003年以降は表面から姿を消す。同じ紺タグでも前後期を分けられる。
STUSSYのタグ年代早見表(1980年〜2000年代)
| 時期の目安 | タグの通称 | 地色と刺繍 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 1980年代初期 | 黒タグ(初期) | 黒地に白刺繍 | 縦長でシンプル。サイズ表記のみで、素材・生産国は別タグ |
| 1980年代〜1990年代前半 | 黒タグ(2枚仕様) | 黒地に白刺繍 | 洗濯表示・サイズ・生産国を記載した2枚目のタグが付く |
| 1990年代前半 | 白タグ | 白地に黒刺繍 | ロゴが丸みを帯びる。サイズ・素材表記が赤文字。「SIZE」表記あり |
| 1990年代中盤〜後半 | 紺タグ | 紺地に白刺繍 | 「SIZE」表記が消える。サイズは赤丸囲みが継続 |
| 2000年代初頭 | 銀タグ | 銀地に紺刺繍 | 中国製のアイテムが登場し始める転換期 |
| 2001年〜2002年 | 紺タグ回帰期 | 紺地に白刺繍 | タグ下部に「MADE IN U.S.A.」表記が残る |
| 2003年以降 | 表記消失期 | 紺地に白刺繍 | 「MADE IN U.S.A.」表記がタグ表面から消える |
色の変遷は一直線ではなく、銀タグの後に紺タグへ戻るという折り返しがある。ここが唯一の注意点で、後述する表記の有無で切り分ける。
STUSSYとはどんなブランドか:サーフボードのサインが原点
STUSSYは1980年、アメリカ・カリフォルニア州ラグナビーチを拠点にしていたサーファー、ショーン・ステューシーによって設立された。サーフボードの製作を手がけていた彼が、自身のボードに描いていた手書きのサインをTシャツやショートパンツにプリントし、プロモーション用として配ったのが原点だ。誰かに見せるためではなく、自分の作品に添える署名として生まれたサインが、そのままブランドの象徴になった。
ロゴには大きく分けて2種類ある。幾何学的にデザインされた通称「ストックロゴ」と、創業者自身の手書きサインを再現した通称「ショーンフォント」と呼ばれるスクリプトロゴだ。文字だけでこれほど強い個性を表現できたことが、ブランドが大きく発展した理由のひとつと言える。
拠点だったラグナビーチは、古くから多くの芸術家が移り住んできた街として知られている。こうした自由な気風のなかで育まれたブランドは、カリフォルニアのサーフカルチャーから始まり、スケートやヒップホップへと広がり、やがてニューヨーク、ロンドン、東京、ベルリンといった世界各地の都市へムーブメントを広げていった。同じストリートの系譜にあるSupreme(シュプリーム)のタグ年代やX-LARGE(エクストララージ)のタグ年代と並べて読むと、90年代ストリートの流れがつかみやすい。
STUSSYのタグで年代を見分ける5つのポイント
年代判別は、①黒タグ→②白タグ→③紺タグ→④銀タグ→⑤生産国表記の順に、古い色から順に確認していく。
①黒タグ(1980年代初期)

もっとも古い時代には、黒地に白でブランドロゴを刺繍した、縦長でシンプルなタグが使われていた。この時代のタグの下にはサイズ表記のみが記載されており、素材や生産国の情報は別のタグにショーンフォントで記載されているという特徴がある。
その後、1980年代から90年代前半にかけては、洗濯表示・サイズ・生産国をまとめた2枚目のタグが付く仕様に変わる。黒タグの個体は現存数が極めて少なく、見つかればブランドの原点に近い一着ということになる。
②白タグ(1990年代前半)
1990年代に入ると、白地に黒文字で刺繍された通称「白タグ」が使用されるようになる。この時期はブランドロゴが少し丸みを帯びたものに変更され、サイズと素材表記に赤文字が使われるようになった。
白タグを見分ける決め手は「SIZE」という文字の有無だ。この文字がタグに記載されていれば白タグ期、消えていれば次の紺タグ期と判断できる。
③紺タグ(1990年代中盤〜後半)

1990年代中盤になると、紺地に白文字で刺繍された通称「紺タグ」が使用されるようになった。この時期にはタグから「SIZE」の文字が消える一方、サイズ表記が赤い丸で囲まれるという白タグ時代の名残は継続されている。
紺タグは、90年代のSTUSSYを象徴するデザインとして最もイメージの強いタグのひとつだ。ただし後述するように2001年以降にも紺タグが復活するため、紺タグを見つけたら生産国表記まで確認する必要がある。
④銀タグ(2000年代初頭)
2000年代に入ると、STUSSYはタグデザインを一新し、銀色の生地に紺色で刺繍を施した通称「銀タグ」が登場した。この時期あたりから、生産国に中国が含まれるアイテムも見られるようになっていく。
従来の黒・白・紺という色使いとは一線を画す銀色は、生産体制が大きく変化していく転換期を視覚的に示すタグでもある。コレクターの間でも独特の存在感を持つタグとして語られている。
⑤「MADE IN U.S.A.」表記の消失

2001年からは再び紺タグへ回帰するが、2002年まではタグ下部に「MADE IN U.S.A.」という表記が確認できる。2003年以降になると、この表記はタグの表面から姿を消していく。
つまり紺タグを見つけたら、「SIZE」の有無で90年代かどうかを確認し、さらに「MADE IN U.S.A.」の有無で2002年以前か2003年以降かを切り分ける。同じ色のタグでも、この一文の有無で前期と後期を判別できるのが、STUSSYの年代判別の面白いところだ。
年代別に見るSTUSSYタグの特徴

- 1980年代初期(黒タグ):縦長でシンプルなタグ、サイズ表記のみ。現存数が極めて少なく、コレクター向けの評価になる。
- 1980年代〜90年代前半(黒タグ2枚仕様):2枚目のタグに洗濯表示・サイズ・生産国が記載される。
- 1990年代前半(白タグ):ロゴが丸みを帯び、赤文字のサイズ・素材表記。「SIZE」の文字あり。
- 1990年代中盤〜後半(紺タグ):「SIZE」が消え、赤丸囲みのサイズ表記は継続。古着市場で流通量が多く、人気も高い年代。
- 2000年代初頭(銀タグ):銀地に紺刺繍。中国製が登場し始める転換期。
- 2001年〜2002年(紺タグ回帰):「MADE IN U.S.A.」がタグ下部に残る。
- 2003年以降:「MADE IN U.S.A.」表記が消える。
STUSSYの古着を実際に確認する手順(4ステップ)

- タグの地色を見る。黒・白・紺・銀のどれかで大まかな時代帯を絞る。
- 「SIZE」の表記があるかを確認する。あれば白タグ期(90年代前半)、無ければ紺タグ期以降。
- 登録商標マークの有無を見る。刺繍されているものは90年代のものとされる。
- 「MADE IN U.S.A.」表記を確認し、①〜③と矛盾がないか突き合わせる。紺タグで表記があれば2002年以前、無ければ2003年以降。
色から入って表記で絞るというこの手順は、他ブランドのタグ年代判別でも、タグの意匠が世代ごとに切り替わるブランドに広く応用できる。
「オールドステューシー」という括りについて

古着ファンの間で使われる「オールドステューシー」という呼び方には明確な定義があるわけではないが、一般的にはブランド設立の1980年から2000年代初頭までのアメリカ製アイテムを指すことが多い。
つまり、タグの色が黒・白・紺・銀のいずれかで、生産国がアメリカであれば、おおむねこの括りに入る。タグの色を覚えるだけである程度見分けられるという手軽さが、古着初心者にとって取り組みやすいポイントになっている。厳密なルールが無いぶん、自分なりの基準で探せるという自由度もある。
フリマアプリ・古着屋でSTUSSYを買うときのコツ

オンラインで購入するときは、タグの表面写真だけでなく、裏面や別付けのタグまで写した写真もあわせて依頼したい。とくに黒タグ期は素材・生産国が別タグに記載されているため、1枚の写真だけでは情報が足りない。実店舗では、タグをめくって生産国の表記まで確認する習慣をつけておくと判断材料が増える。
あわせて、生地の厚みや刺繍の密度、プリントの発色といった全体の質感も見ておきたい。とくにオールドステューシー期のアイテムは、現行品に比べてゆったりしたシルエットに大きめのボディが採用されていることが多く、このシルエットの違いも年代を推測する手がかりになる。サイズ表記のMが現行のLに近いこともあるので、実寸の確認は必須だ。
人気ブランドゆえに模倣品も流通している。刺繍の目が粗い、ロゴの文字のバランスが崩れている、タグの生地が薄いといった兆候があれば見送るのが安全だ。年代判別で得た情報と、シルエット、コンディションを合わせて値付けの妥当性を判断したい。全国の古着屋を探すときも、ストリート古着に強い店ほどタグの色と表記で年代を分けて値付けしている。
STUSSYのタグ年代判別 よくある質問

黒タグと紺タグ、どちらが古い?
黒タグのほうが先に使われており、その後白タグ、紺タグへと変遷していった。黒タグは1980年代初期のもので、現存数が極めて少ない。
登録商標マークがあるとどう判断できる?
このマークが刺繍されているものは90年代のものとされている。ただし単独で断定はせず、タグの地色や「SIZE」表記の有無とあわせて確認するのが望ましい。
銀タグと紺タグ、どちらが新しい?
銀タグは2000年代初頭のもので、その後2001年から紺タグへ回帰する。つまり紺タグには90年代中盤〜後半のものと2001年以降のものの2種類があり、「MADE IN U.S.A.」表記の有無で切り分ける必要がある。
タグの色だけで年代を決められる?
大まかな目安にはなるが、紺タグが2度登場するため色だけでは断定できない。「SIZE」表記、登録商標マーク、「MADE IN U.S.A.」表記とあわせて確認することが大切だ。
「オールドステューシー」とはいつまでのものを指す?
明確な定義は無いが、一般的には1980年の設立から2000年代初頭までのアメリカ製アイテムを指すことが多い。タグの色が黒・白・紺・銀で生産国がアメリカなら、おおむねこの括りに入る。
年代によって評価に差が出る理由
ヴィンテージ市場でSTUSSYのアイテムに価格差が生まれるのは、単に古いか新しいかという話だけではない。使用期間が短かった希少なタグデザインや、当時の生地の質感、ゆったりしたシルエットといった要素が組み合わさることで、コレクターの間での評価が変わってくる。
サーフカルチャーから世界的なストリートムーブメントへと発展したブランドだからこそ、タグから読み取れる情報は単なる「年式」以上に、その一着がどのような時代のカルチャーシーンを象徴していたのかを知る手がかりでもある。
まとめ:STUSSYのタグは「色」と「表記」で読む

STUSSYの年代判別は、黒・白・紺・銀というタグの地色の変遷を軸に、「SIZE」表記、登録商標マーク、「MADE IN U.S.A.」表記の有無を組み合わせて確認していく。色さえ覚えれば大枠が決まるという手軽さが、このブランドの判別を初心者向けにしている。唯一の落とし穴は紺タグが2度登場することで、ここは生産国表記で切り分ければよい。
一人のサーファーが仲間内に配っていた一枚のTシャツから始まったブランドの歩みを、タグの色というシンプルな切り口から辿れる。手元の一着がどの時代のものなのか、首元をめくって確かめてみてほしい。