古着だけの事情があります
日本の洗濯表示は2016年12月1日から新しい記号に変わりました(新JIS L 0001)。
それ以前に作られた服は古い記号のまま店に並びます。つまり古着では、
いま売られている服では見かけない記号に普通に出会います。ここではその対応を並べます。
洗濯表示(昔の記号 → いまの意味)28件
上が古着のタグでよく見る古い表示、下がいまの言い方と、実際にどう洗えばよいかです。
液温は95℃を限度とし洗濯ができる(旧JIS L0217番号101)
↓ いまの表示では
おけ型に「95」・下線なし=液温95℃以下で普通の操作(新JIS L0001:2014・101→対応)確信度 中
どう洗うか:家庭用洗濯機に95℃コースが無い場合は60℃前後の高温設定コースで代用する
⚠️綿・麻など丈夫な白物向けの表示・色柄物や古い生地には高温を勧めない
液温は60℃を限度とし洗濯機による洗濯ができる(旧102)
↓ いまの表示では
おけ型に「70」または「60」・下線なし=新JISでは70℃と60℃の2段階に分割された普通操作確信度 中
どう洗うか:洗濯機の「高温」コース(60℃前後)で洗える
⚠️新JISの「70」は旧表示には存在しなかった枠・旧「60」表示品を70℃で洗ってよいわけではない
液温は40℃を限度とし洗濯機による洗濯ができる(旧103)
↓ いまの表示では
おけ型に「50」または「40」・下線なし=新JISでは50℃と40℃の2段階に分割された普通操作確信度 中
どう洗うか:洗濯機の通常コース(40℃以下)で洗える
⚠️新JISの「50」は旧表示には無い中間区分・旧40表示品を50℃で洗う根拠にはならない
液温は40℃を限度とし洗濯機の弱水流又は弱い手洗いがよい(旧104)
↓ いまの表示では
おけ型に「40」・下線1本=40℃以下で非常に弱い操作確信度 中
どう洗うか:洗濯機のドライ・ソフトコース、または本当の手洗いで優しく洗う
⚠️ニット・スウェットなど型崩れしやすい生地に多い表示
液温は30℃を限度とし洗濯機の弱水流又は弱い手洗いがよい(旧105)
↓ いまの表示では
おけ型に「30」・下線1〜2本=30℃以下で弱い〜非常に弱い操作確信度 中
どう洗うか:洗濯機のソフトコースまたは手洗い中心で洗う・脱水も短時間にする
⚠️デリケートな古着で頻出する表示
液温は30℃を限度とし弱い手洗いがよい・洗濯機は使用できない(旧106)
↓ いまの表示では
手のひら型(手洗いのおけ)=上限40℃表示に変更確信度 中
どう洗うか:洗濯機を使わず桶での手洗いのみ行う
⚠️新JISでは手洗い記号の上限温度表記が40℃に変わっている・旧品は30℃基準で作られていた点に注意
家庭で水洗いはできない(旧107)
↓ いまの表示では
おけ型に×=家庭での洗濯禁止確信度 中
どう洗うか:自宅で洗わずクリーニング店に相談する
⚠️「洗濯禁止」であって「クリーニング禁止」ではない・別記号(クリーニング区分)を必ず確認する
塩素系漂白剤による漂白ができる(旧201)
↓ いまの表示では
三角形のみ(線なし)=あらゆる漂白剤が使用できる確信度 中
どう洗うか:酸素系・塩素系どちらの漂白剤も使用できる
⚠️色柄物は漂白剤の種類にかかわらず退色リスクがある・目立たない部分で試してから使う
塩素系漂白剤による漂白はできない(旧202)
↓ いまの表示では
三角形に斜線2本=酸素系(非塩素系)漂白剤のみ使用可・塩素系は禁止確信度 中
どう洗うか:酸素系(色柄物用)漂白剤のみ使用する
⚠️塩素系漂白剤を使うと変色や生地を傷める恐れがある
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
三角形に×=漂白剤の使用そのものが禁止確信度 中
どう洗うか:酸素系・塩素系とも漂白剤を一切使わない
⚠️旧品にはこの表示が無いため色落ちしやすい生地は自己判断で漂白しないのが安全
手絞りの場合は弱く・遠心脱水の場合は短時間で絞るのがよい(旧501・新JISでは独立記号を廃止)
↓ いまの表示では
対応する独立記号なし(乾燥記号側の情報に統合)確信度 中
どう洗うか:洗濯機の脱水は短時間・弱めの設定にする
⚠️新JISのタグには絞り方だけの単独記号が出てこない・乾燥記号(干し方)と併せて判断する
絞ってはいけない(旧502・新JISでは独立記号を廃止)
↓ いまの表示では
同上(独立記号は廃止され乾燥記号に統合)確信度 中
どう洗うか:脱水せず濡れたまま干す・タオル等で水分を軽く押さえる
⚠️ニット等の型崩れ防止表示だった可能性が高い・新JISタグでは干し方の記号から判断する
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
正方形に丸・点2つ=タンブル乾燥可(排気温度上限おおむね80℃)確信度 中
どう洗うか:家庭用乾燥機の普通コースを使用できる
⚠️旧JIS表示の古着には乾燥機使用可否の記号自体が無いため自己判断が必要
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
正方形に丸・点1つ=タンブル乾燥可(低温・排気温度上限おおむね60℃)確信度 中
どう洗うか:家庭用乾燥機の低温コースを使用できる
⚠️同上
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
正方形に丸・×=タンブル乾燥禁止確信度 中
どう洗うか:乾燥機を使わず自然乾燥する
⚠️旧品は乾燥機の可否が読み取れないため基本的に自然乾燥が無難
吊干しがよい(旧601)
↓ いまの表示では
正方形に縦線1本=ラインドライ(吊干し)がよい確信度 中
どう洗うか:ハンガー等につるして干す
⚠️型崩れ防止のため肩に厚みのあるハンガーを使うとよい
日陰の吊干しがよい(旧602)
↓ いまの表示では
正方形に斜線+縦線=日陰のラインドライがよい確信度 中
どう洗うか:直射日光を避けて吊干しする
⚠️色落ち・変色しやすい染料(インディゴ等)の古着で重要な表示
平干しがよい(旧603)
↓ いまの表示では
正方形に横線1本=フラットドライ(平干し)がよい確信度 中
どう洗うか:平らな場所に広げて干す
⚠️ニット類の型崩れ防止表示
日陰の平干しがよい(旧604)
↓ いまの表示では
正方形に斜線+横線=日陰のフラットドライがよい確信度 中
どう洗うか:直射日光を避けて平干しする
⚠️色落ちしやすい生地に多い表示
210℃を限度とし高い温度(180〜210℃)で掛けるのがよい(旧301)
↓ いまの表示では
アイロン型に点3つ=底面最高200℃確信度 中
どう洗うか:綿・麻など高温対応の生地に高温アイロンをかけてよい
⚠️新JISは上限が200℃に下がっている・旧210℃の感覚でかけると生地を傷める恐れがある
160℃を限度とし中程度の温度(140〜160℃)で掛けるのがよい(旧302)
↓ いまの表示では
アイロン型に点2つ=底面最高150℃確信度 中
どう洗うか:中温アイロン(ウール等)をかける
⚠️新JISは上限が150℃に下がっている
120℃を限度とし低い温度(80〜120℃)で掛けるのがよい(旧303)
↓ いまの表示では
アイロン型に点1つ=底面最高110℃確信度 中
どう洗うか:低温アイロン(化学繊維等)をかける
⚠️新JISは上限が110℃に下がっている・化学繊維は特に低めにする
アイロン掛けはできない(旧304)
↓ いまの表示では
アイロン型に×=アイロン禁止確信度 中
どう洗うか:アイロンを使わずスチーマー等の代用を検討する
⚠️プリント・箔加工のある古着は特に要注意
ドライクリーニングができる・溶剤はパークロロエチレンまたは石油系(旧401)
↓ いまの表示では
丸にP=パークロロエチレン等の溶剤で普通操作(下線ありは弱い操作)確信度 中
どう洗うか:クリーニング店の通常のドライクリーニングでよい
⚠️店に「P表示」であることを伝えるとよい
ドライクリーニングができる・溶剤は石油系のみ(旧402)
↓ いまの表示では
丸にF=石油系溶剤のみで普通操作(下線ありは弱い操作)確信度 中
どう洗うか:石油系溶剤指定のクリーニング店を選ぶ必要がある
⚠️一般的なドライクリーニング店がパークロロエチレン系のみの場合があるため事前確認する
ドライクリーニングはできない(旧403)
↓ いまの表示では
丸に×=ドライクリーニング禁止確信度 中
どう洗うか:ドライクリーニングに出さない・別記号(水洗い等)の指示に従う
⚠️自宅の水洗いも別記号の指示に従う
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
丸にW=業者によるウェットクリーニングができる(普通操作)確信度 中
どう洗うか:家庭洗濯ではなく専門業者の特殊な水洗い(ウェットクリーニング)に出す
⚠️旧JISにはウェットクリーニングという区分自体が無い・古着で見かけたら比較的新しい(2016年以降流通の)タグの可能性がある
(旧JISに対応する記号なし・新設区分)
↓ いまの表示では
丸に×W=ウェットクリーニング禁止確信度 中
どう洗うか:専門業者の水洗いにも出せない
⚠️同上
サイズの換算 6件
🔴これは目安です。日本のJISだけが実寸と号数を公的に決めていて、
米国・英国・欧州にはS/M/Lを定めた規格がありません(英国のBS 3666は廃止済み、
欧州のEN 13402は実寸cmで表示する方式)。⇒ 最後は実寸で選んでください。
横にスクロールできます。左の列は固定されています。
素材の表記 10件
タグの英語表記と、日本の家庭用品品質表示法での言い方です。
COTTON = 綿(コットン)確信度 高
家庭用品品質表示法・繊維製品品質表示規程の指定用語の一つ・綿花由来の天然繊維であることを示す
⚠️指定外繊維が混じる場合は分類外繊維等の表記も別途併記される
WOOL = 毛(羊毛・ウール)確信度 高
同規程の指定用語・獣毛(主に羊毛)を示す
⚠️カシミヤ・モヘヤ等の高級獣毛は別の指定用語で区別されるため「毛」表記だけでは獣毛の種類までは分からない
SILK = 絹(シルク)確信度 高
同規程の指定用語・蚕(かいこ)由来の天然繊維であることを示す
⚠️古着では黄変・強度低下などの劣化が進みやすい素材・表記自体は品質(劣化状態)を保証しない
RAYON = レーヨン確信度 高
同規程の指定用語・木材パルプ由来の再生繊維(化学的に加工された植物由来の繊維で天然繊維そのものではない)
⚠️水に濡れると強度が大きく落ちる特性があるため洗濯表示の確認が特に重要
ACRYLIC = アクリル確信度 高
同規程の指定用語・アクリロニトリルの質量割合が85%以上の合成繊維にのみ使用できる用語
⚠️85%未満の場合はアクリルと表示できず別の指定用語(モダクリル等)や分類外繊維表記になる
POLYESTER = ポリエステル確信度 高
同規程の指定用語・石油由来の合成繊維であることを示す
⚠️合成繊維の表記のみでは品質や年代の手がかりにはなりにくい・タグの書体やデザインの方が年代判別には有効
分類外繊維(◯◯) = 分類外繊維確信度 高
指定用語に該当しない繊維は「分類外繊維」に分類名(植物繊維・動物繊維・再生繊維・半合成繊維・合成繊維・無機繊維)と繊維の名称または商標を1つだけ括弧内に記載する規定
⚠️古着のタグで見慣れない繊維名がある場合はこの分類外繊維表記に該当している可能性がある
混用率表示(例:COTTON 80% POLYESTER 20%) = 混用率表示確信度 中
家庭用品品質表示法で義務付けられた表示・製品を構成する繊維の質量割合を繊維名とともに表示するもの
⚠️古着では経年で繊維ごとに劣化の出方が異なるため混用率が状態評価(色落ち・毛羽立ちの出方)を読む手がかりになる
MADE IN USA = 原産国表示(米国製)確信度 中
米国連邦取引委員会(FTC)の基準では最終組立及び実質的にすべての加工・部材が米国内であることを示す(いわゆるall or virtually allの原則)
⚠️「Assembled in USA」等の限定表現とは基準が異なる・これは米国の制度に基づく表示で日本の家庭用品品質表示法とは別の枠組み
UNION MADE = ユニオンメイド(労働組合認証ラベル)確信度 中
米国の縫製労働者組合(ILGWU=国際婦人服労働組合等)が発行していたラベル・組合員による製造と公正な労働条件を示す消費者向けの表示であり繊維の品質や原産国そのものを示すものではない
⚠️品質表示法上の義務表示ではなく任意の労組ラベル・年代推定の手がかりとして扱う情報であり本表(法定の品質表示)とは性質が異なる点に注意
⚠️確信度を各項目に付けています。「高」=公的資料で確認したもの、
「中」=複数の資料が一致したもの、「低」=単独の情報しか無いもの。
⛔漂白剤や洗剤の混用など、安全に関わる判断はここでは断定しません。
必ず現物のタグの表示に従ってください。
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